何度も言っているが、当日予約で行けるお店は重宝して行きたいし応援したい!
人形町駅から水天宮方面(蛎殻町)に歩いて10分弱の場所にある「鮨きむら」へ行って来た日の事。
鮨バブルが止まらなく、この辺りも鮨激戦区になっている!人気No. 1の某有名な鮨屋は電話も繋がらなければ、一見の予約はほぼ不可能。
以前紹介した「高柿の鮨」もランチは1ヶ月先まで予約が取れないし、予約困難店になりつつある。
今回紹介する「鮨きむら」の大将はニューヨークで10年間鮨を握っていたらしく、日本に帰ってくるタイミングで独立を決めたそうだ!
果たしてどんな鮨が楽しめるのか?
ニューヨークスタイル?ジャパニーズスタイル??
早速紹介しよう。
当日予約で行ける貴重な寿司屋!「鮨きむら」へ初訪問
上でも話した通り、昨今の鮨ブームに加え予約困難店が多過ぎる。
一見お断り、予約一年待ちなどなど。鮨屋って当日食べたくなってプラッと行く様な感じだったのでは無いのか?と思う。
ただ、飲食店が人気になる事は食に対しても価値観が上がっていて、お店自体のブランド価値も出来ているので良い傾向ではある。(予約困難店は多過ぎるけどね)
そんな中、私は当日予約で行けて、まだまだ認知されていないお店が多数あると思っているので紹介して行きたいと思っている。
「鮨きむら」。
2018年2月にオープン。大将の木村氏はニューヨークで10年鮨を握っていた。グローバルで活躍していたのなら、海外で挑戦しても良さそうだが、木村氏が独立するにあたって選んだのは日本。それも、鮨屋激戦区の人形町エリア。
特に場所は決めていなかったそうだが、たまたま良い物件があり見に来たら気に入ってしまったそうだ。
何度も言う様だが、当日予約で入れた。
「今日鮨食べたいな〜」と思い、電話してみると入れるとの事。
コースが2種類あり、握りコース(12,000円)とおまかせコース(18,000円)。お酒も飲みたいので、おまかせコースをお願いし、20分後にお伺いさせていただく事にした。
急いでシャワーを浴び、着替え15分でお店に着いた。
さて、どんな劇場が楽しめるのか?
お邪魔します。
「鮨きむら」を堪能する
店内入ると、明るくて清潔感あり高級店と一目瞭然。
大将の木村氏と少し年配の職人、女性スタッフと男性スタッフの4人でお店を切り盛りしている。
カウンター10席に対して従業員数多過ぎないか?と、疑問に思ったがここは木村氏のこだわりがある。
(途中で聞いた話で、最初から話しているわけではない)
「細かなサービスを提供したいので、最低限4人は必要なんです。例えばお手洗いにお客様行って出来たら直ぐに綺麗にして次の方が気持ちよく使える様にしたいです。他にも色々ありますが、私自身細かなサービスをしてもらいたいから、お客様にもそうしています」と。
木村氏の哲学を聞いただけでファンになりそうだし、通いたくなる。
一品料理(前半)
とりあえず苦手な物はないかの有無を聞けれ、コースがスタート。
先ずは麦ジュースで喉を潤す。
小瓶で700円は鮨屋価格。
天然の真鯛。
腹身は何も付けず、背の部位はワサビ塩で楽しむ。腹身の脂自体が甘く、そのまま食べた方が美味しいと言うのがハッキリ分かる。
青森の八戸の蛸(タコ)。
桜煮というやつか。蛸にしっかり味が付き程良い弾力と歯応えを残した素晴らしい仕事。
青森被りなのか、陸奥八仙を頂く。
日本酒は基本おまかせでお願いする。
至福のおつまみ!
鯵、ミョウガ、ガリ、大葉、紫蘇、胡麻を海苔で巻いたもの。
巻きの順番に美味しさの秘密があるのだろうか。
このような一品を楽しめるお店が増えている中、旨味、酸味、香り、鯵を巻いてここまでバランスが良いのは初めて。
永遠に食べていたい。
八戸の雲丹(ウニ)。
直送して貰っているので、殻を開けただけ。
言葉不要の雲丹の甘味。すぐに飲み込まず、口内でじっくり楽しむのが良い。
鰻串。
串打ちされた鰻串すごい好き!脂乗っているし、焼き加減も絶妙で香ばしい!!
蒸し鮑(アワビ)。
蒸し鮑出している鮨屋多いが、ここのは甘みが格段に強くて驚く。
聞くと、言葉通り余韻を長くする様に調理しているそうだ。
秋田県のじゅん菜。
フルーツトマトベースの出汁に酢や塩、醤油で味付けしている。夏っぽくて冷たくデザート感覚で楽しめる。
握り(後半)
ここから握りに入っていく。
ガリ。
甘みが強く、辛味や酸味控えめ。
キンキ。
金目鯛では無く、キンキを使う鮨屋珍しい。しかも、一貫目に味の濃い白身を入れてくる。
脂も乗り、赤酢のシャリとよく合う。
(赤酢と塩のみのシャリ)
白イカ。
隠し包丁と飾り包丁、どちらも綺麗に入れ繊維を感じさせない白イカ。
サクッと歯切れが良くシャリとの一体感も楽しめる。
鱚(キス)。
昆布〆にし鱚特有のムッチリした食感が面白い。
甘海老昆布〆。
甘味に香りが足されたら、美味しくないわけがない!
昆布〆にする事によって、鼻から抜ける香りがさらに美味しくを引き立て余韻を長くしてくれる。
鰹漬け(カツオ)。
鰹に辛子を最初に付けた人、凄いよなー。ワサビより合うし、生姜やニンニクでは握りとしてバランスが悪い、
和辛子が良いんだよね。
本鮪トロ。
霜降り和牛と間違えてしまいそうな、本鮪トロ。
脂がさっぱりしていて、ひつこさはない。
鰯(イワシ)。
トロの脂をリセットしてくれそうな鰯も良い脂の乗り具合(笑)
にんにくは使ってないけど、にんにく風味の薬味が爽やかに感じる。
車海老(クルマエビ)。
流石と言わんばかりの茹で立て。熱が残った状態での車海老は甘味はもちろん食感も柔らかい。
赤酢のシャリとも合う。あっぱれ!
紫雲丹(ムラサキウニ)。
海苔巻き雲丹が好き。
車海老頭。
味噌が濃厚で甘い!
お椀。
穴子(アナゴ)。
小骨を一切感じず、フワッフワだ。ここまで口内でストレス感じない穴子を食べたのは久しぶり!
デザートの様な玉子。
玉子一つでもお店によって全く違うから凄いよな〜。
洋菓子みたいでクリーミー!
玉子でコースが終わりなので、食べていない巻物追加!
大好きなトロタク巻。
と、干瓢巻き!!
店主のこだわりは、5当分に切る。その方が一口が食べやすくストレスないと。
6当分だと小さ過ぎるし、4当分だと大きい。
正解がないから面白い、本当に。
いやー、素晴らしい劇場が楽しめた。ご馳走様です。
食べ終えて
お会計、27,000円。
コース料理に巻物2本追加、日本酒は半合を6種類程と瓶ビール一本。思っていたより安かった。
丁寧に施された鮨はどれも芸術的。居心地良く、全てが洗礼されていた。
接待はもちろん大事な方と食事をするのは間違いない鮨屋。もっと人気が出てもおかしくないだろう。
食事だけを楽しみたくなったら握りだけのコースを楽しみに来たいと思う。再訪問は間違いなし!
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