今回、栃木県遠征のメインは新大平下駅からほど近い場所にある老舗鮨屋「柏寿司」。
「鮨 かの(一之江)」の店主と女将さんとはご飯を良くご一緒させて頂いていて、「柏寿司」の店主とも頻繁に食べ歩きに行っているのである意味仲間のお店に食べにいった感じになる。
「柏寿司」の店主も街場系の鮨屋の2代目。「鮨 かの(一之江)」の様に高級業態へシフトチェンジしようと頑張っており、この日は以前から計画していた高級おまかせコースを堪能させてもらいに行った。
日々勉強熱心の「柏寿司」、果たしてどんな鮨や一品料理が楽しめるのか?
早速紹介しよう。
祈願叶って「柏寿司」へ初訪問
「柏寿司」の店主と初めてお会いしたのは「柳家(岐阜県)」へ行った時。(もうすぐ1年の付き合いですね)
そこから度々食べ歩く様になり、予約困難店を予約したり、行きたいお店があると私からお誘い、その旅はるばる栃木県から東京まで来てはご一緒する様になった。
(案外栃木県から東京は近いと言っていたけど、今回初めて「新大平下駅」まで電車で来た私が思ったのは、遠い(笑)」
いつかは高級業態にしたい!
しかし、田舎だから地元のお客さんを切るわけにはいかない!!
なので、手始めに私たちで高級鮨のおまかせコースがどんな物なのか!?
お試しコースということで計画し行くことにした。
「ラーメン二郎 栃木街道店」を出て、夜の時間まで5時間程あるので観光でもするか?と、思ったが、観光に全く興味がないのでやめた。
宇都宮まで行って、栃木ブレックスの試合でもやっていれば良いけどオフシーズンなので無理。夜まで時間を潰す方法はないか?
考えた結果、スーパー銭湯でサウナや風呂に入って汗を流す。最近流行りの、ととのってから鮨に挑もうではないか!
サウナと水風呂、繰り返し入って飽きたらくつろぎスペースでパソコンカチカチ。カチカチも飽きたら映画鑑賞、良い時間が過ごせたぜ(笑)
カウンター席貸切の張り紙。
大箱な一軒家レストラン系の建物は、座敷やテーブル席がメインなので、カウンターは5席しかない。
もう少しカウンター席が多く取れれば、高級業態に変えた時、楽な様な気がするんだけど仕方ないね。
さー、どんな劇場が楽しめるのか?
お邪魔します。
変態鮨とは「柏寿司」の事を言うのか!?アイディアが素晴らしい鮨と一品料理を堪能する
ラーメン二郎も消化されたので、胃袋は戦闘態勢に入っている。
汗もたっぷり流したし、風呂も入ってさっぱりしている私の身体は、アルコールを欲しまくり(笑)
一品料理&鮨 前半戦
乾杯は生ビール。
プレモルは個人的には好みではないし、昔ながらのグラス。たまには悪くないか(笑)
一品目は、穴子刺身。
穴子が刺身で食べられるのを知らなかった。新鮮なうちに捌き、しっかり洗うと食べられるそうだ。
コリっとした食感だが、噛めば旨味と甘味が相互で口内を支配していく。煎り酒に付けて食べても旨いし、味に深みが出てくる。
蒸し鮑、ちりめん山椒、魚の煮こごりなど、季節感溢れるプレート。
あん肝は70度で20分、50度で20分蒸して完成する。あん肝独特な旨味と脂を逃さないで、食感も残しつつトロトロに完成させる。
全ての食材に一手間も二手間も加え、プレゼンテーションやコンセプトも分かりやすく食べていて面白く勉強にもなる。
日本酒をおまかせで頂く。
この日のために、良い日本酒を酒屋さんから仕入れているそうだ。アザッス!
平目(ヒラメ)。
平目を脱水させて、エンガワは藁焼きにして香りを浸透させる。同じ魚でも、部位によって調理法を変えるの鮨を食べたのは初めて。
言うまでなく、旨味が強く余韻も長い。
カマス。
お酢に30分漬けて、風干ししたそうだ。
なんて説明すれば良いの?
いい意味で脂が抜けて淡白になった感じ。風干ししようと思った発想が面白いよね(笑)
アオリイカ。
飾り包丁が多く、全く繊維を感じないので、ストレスがゼロ。
鳳凰美田の中でも、貴重なものらしい。
日本酒の味の違いは、最初は分かるかもしれないけど、途中から飲めれば良いという私(笑)
これ何か分かる?
サヨリを細かく切って、つぶつぶはフィンガーライムを乗せた物。
フィンガーライム、オーストラリアが原産らしいけど高知県でも作られている。高値で取引されているそうで、気軽には使えないらしいが食材の可能性を感じた。
柑橘の爽やかな香りと食感がサヨリをより引き立たせてくれた。
キンキ。
キンキを湯通しして、さらにキンキの出汁で作ったゼリーを乗せている。贅沢かもしれないが、身がデカすぎるのでもう少し小さく切りつけて欲しい(笑)
口の中でパンパンになって、シャリの味が分からなかった。
紫雲丹(ムラサキウニ)。
宮城県産。粒が大きく、しっかりしている。
甘味も格別で、贅沢な一品だ!
日本酒追加。
ホタテ握り。
ホタテを生の状態でなく、煮浸しにしている。もう少し煮浸し感強い方が握りとしては美味しいように感じた。
(全部こだわりあって美味しいんけど、あえて辛口意見で言わせてもらっています(笑)。仲間なので)
クリガニに雲丹乗せ。
クリガニは毛ガニに似ているそうだが、細分的に見ると違うらしい。毛ガニより安価に手に入るそうで、味はさほど変わりないと思う。
身がたくさん入っているし、味噌も濃厚。雲丹の甘味も加わり、美味しくない訳がないよね。
ケンケン鰹(カツオ)。
ケンケン漁といって、和歌山県の方で一本釣りをしている漁で上がった鰹。実は友人が昔ケンケン漁をしていたので、知っていた。
釣りたての鰹を一度食べて欲しい言われたこともあったが、船酔いする私には絶対無理(笑)
柏寿司では、漬けにして玉ねぎポン酢乗せ。舌にまとわり付くようなねっとりした旨味。
隠し球のごとく、伊勢海老の登場。
自慢気な店主(笑)
この後、伊勢海老がどのような料理に変身するのか!?
一品料理&鮨 後半戦
少しアイドルタイムが入ったので、日本酒をお願いした。
初めましての方が2人いたので、いろいろ団欒。皆さんよく食べ歩いている方で、共通のお店で店主と知り合ったそう。
毎日SNSの投稿を見ていて(柏寿司の店主の)、一度は食べてみたいと志願しご一緒することになった。たしかに変態としか言いようがない鮨、皆気になるよね(笑)
美味しい、不味いは別として、努力しているから凄い。
話しているうちに、青柳(アオヤギ)が握られる。
6月でも良い青柳が出てるんだね。
伊勢海老握り。
先ほどの伊勢海老を捌き、握りに変化した。雲丹も乗せて、甘味のダブルパンチ!
シャリもここから赤酢を使ったものにチェンジ。
茶碗蒸し。
青柳の貝柱とキャビアの添えた、贅沢茶碗蒸し。胃袋がリセットされる。
小肌(コハダ)。
仕込みに4日かけているそうで、一般的な小肌の仕込みとはまったく違うやり方をしているそうだ。
通常、背骨を取り除き塩と酢に漬けて仕込むそうだが、これは骨をそのまま残して酸化させている。そうする事で、骨の旨味がまるまる残り本来滞在している小肌の味が堪能出来るらしい。
好みが分かれる小肌かもしれないが、一度食べてみれば全然違うというのが分かるはず!
地蛸(じだこ)。
大分県の地蛸を2時間半煮たもの。
固めなので、握りよりつまみの方が合っているかな。
ノドグロご飯。
最近、このスタイル多いよね。ノドグロの肝と出汁ゼリーが添えてある、ノドグロ尽くし丼。
美味しくないわけがないが、ノドグロはもっと高温で皮目をパリッとさせた方が食感のコントラストが楽しめる。ちなみに、シャリと混ぜ混ぜしても乳化はしなかった(笑)
日本酒、グビグビ入っていくよ。
もう味は絶対分からないよね。
罰ゲーム!!??
なんだよ、このワサビの量・・・
実は、緑色の正体は『ずんだ』。
煮蛤の上にアクセントでずんだを乗せている。例えが出てこないけど、蛤自体も仕事してあり柔らかく、ずんたの香りも悪くない。
フォワグラ握り。
一気に洋風になり、またまたシャリが変わった。
赤ワインで炊くシャリに合わせたそうだ。
3種類のシャリを使うお店、どこかある?
お店側は大変だが、ここまでやると本当に変人だよね(笑)。ちなみに、3種類のシャリを使った鮨を食べたいと言ったのは私らしいけど。
(無茶言ってすみません)
鮨の次は、カレー!!??
鮨屋でカレーが出てきた事、ある??
しかも、めちゃくちゃ旨い(笑)
動物系の脂を一切使ってなく、毛ガニや甘海老の出汁で作ったカレーに赤ワインのシャリのライスコロッケ、さらには平貝とホタテのヒモも入っていて旨味を強くしている。
一瞬、自分がどこのいるのか分からなくなった。
日本酒も飽きたので、ハイボールにしておく。
カレーにはハイボール。
大トロ漬けに藁炙り。
「初音鮨(蒲田)」インスパイアだね。柏寿司店主は初音の親方をリスペクトしているので、何度も足を運んで情報をインプットしているそうだ。小肌の仕込みや風干しなども、ヒントを得て自分なりにアレンジしている。
大トロもそのまま食べるより、脂が濃くなく、旨味が強くなった感じで好み。
私がトロタク巻きを食べたいと以前から言っていたのを、さらにアレンジしてくれトロタク風手巻き。
鮪、蟹、鮑、雲丹、贅沢過ぎる!
ウヒョーッ!
メチャクチャ旨いッす。の一言に限るね(笑)
カステラ系のふわふわは玉子。
伊勢海老の旨味がたっぷり入った味噌汁。
最後にデザートが出てきて、ご馳走様でした。
最中のサイズが大きすぎて、バランス悪かったけど美味しいので問題無し(笑)
バランスって大事だね、、、(笑笑)
食べ終えて
良かった点、改善点、話しながらやるのも本当に面白かった。
私はついつい思った事を言ってしまうので、良し悪しあるとは思うけど正直な方が良いでしょ?(プラス思考(笑))
電車のアクセスが本当に不便で、特急とかで来れるならまた来たいな。ボックスシートで飲みながら来て、帰りも飲みながら帰る。帰りにビールでも買おうと思ったけど、売店がない事を思い出し残念。
2時間弱掛けて、家まで帰りました。
栃木県に変態鮨職人がいるので、今のうちに通っておいた方が多いかも?人気店になって予約困難になる前に急げー!!
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