和食で有名な「晴山(せいざん)」で修行された方が広島に「永山(エイザン)」をオープンしたのが2019年9月頃のこと。筆者が初めて「晴山(せいざん)」を訪れたのが2020年夏の事だから、既に「永山(エイザン)」のシェフは居なかった。
「晴山(せいざん)」へ行った時の記事を読んで頂けると非常に、筆者の口に合わない事が分かる。高級食材のオンパレードに加え、同じ食材が2度出てきたりして、食べ疲れ。一生行かないし、行こうとも思わないお店の一つだが、世間的には、それは評判高い。ミシュラン獲得、予約困難、フーディー達(?)大絶賛。こればかりは嗜好の違いがあるから、ご自身で体感してみるのが間違いないでしょう。
さて、そんな苦手なお店出身なこともあり敬遠した。
”大丈夫ですかね?”
年間2,000軒食べ歩く友人に聞いてみた。
”全然「晴山(せいざん)」と違いますよ。食べ疲れしないし、高級食材も少ない。何度も通っているから安心して。”
ふむふむ。確かに写真を見る限りでは鮑うどんや霜降り和牛をメインに出しているようには見受けられない。淡白な魚介類を中心に素材の良さを引き算のみで表している印象。
せっかくなら行ってみるか。広島食べ歩き旅行最終日の晩ご飯は「永山(エイザン)」を楽しんできたので紹介しよう。
なお、あくまでも主観で書いているのでご了承下さい。
予約必須
「晴山(せいざん)」とは全く異なり、予約も取りやすい。1週間前くらいでも電話予約出来るし、運が良ければ当日も食べに行くことが可能。
食べたい時に食べに行けるのが本来の飲食店の姿。数ヶ月、1年待ちのお店にも散々行ったけれど、今考えるとすごい世界だな。自分の生活スタイルも変わっているかもしれないし、高級店なら尚更収入も維持していかないとならないしね。
まっ、そのために日々努力している人も少なくないのかも。
昼は宮島口の「AKAI(アカイ)」。
夜はここ「永山(エイザン)」。
昼夜コース料理はかなりキツイ。アラカルトで自分たちの好きな料理だけ食べられるなら少ない品数でお酒を沢山飲めば問題無いのだが、お決まりコースは違う。お腹いっぱいに満足させるのが提供側の基本。しかも、隣は中澤氏なので必然的に食べる量も増えてくる…
いずれにしても、昼夜コース料理はしんどくなったのが今の筆者の体質である。
おまかせコース
価格は19,000税込。
麦焼酎炭酸割を注文して、料理がスタート。
噴火湾毛蟹。
毛蟹の塩味が主体だから、素材の甘味が後から追いかけてくる。
玉子豆腐。
3キロ弱のスッポンを4時間に詰めた出汁が秀逸。
宮島のウマズラハギ。
肝がクリーミーかつ濃厚。
島根県の剣先イカ、赤ウニ、有明の海苔ソース。
海苔の名産といえば有明。近年は赤潮の影響で大打撃を受けることもあり、生産が減っている。温暖化や窒素やりんによる水域の富栄養化が原因とされている。
が、あくまでも憶測。海洋問題は複雑すぎて未だに実態が分かっていない。不漁なども憶測で話されているのが現実である。
料理の感想とは全く異なることを書いてみました。
海鰻。
産地は崖の上のポニョのところらしい。
広島県・鞆の浦。
店主が炭火で焼魚を焼いている姿。
ちなみに店主は「晴山(せいざん)」で鮑うどんを担当していたと。あの組み合わせ、味が強烈すぎて全然美味しくなかったんですよね、と。ただ、作る人によって味は全然変わるだろうから、店主の作った鮑うどんを未食。
完成した太刀魚。
瀬戸内の極上物。無花果や胡麻団子の添え物も斬新で面白い。
帆立と湯葉の揚げ物。
帆立を脱水し焼いて、紫ずきんという種類の枝豆と和え、湯葉を巻いて揚げる。
さらに銀杏も添え、手間暇を考える凄い。素材の味に塩だけで楽しめるから、何個でも食べていたい。
広島最高級和牛。
融点16度なので、生の状態ではすぐ溶けてしまう。脂っこさは少なく、きめ細かい刺しの甘味が口一杯に広がる幸福感。出汁でしゃぶしゃぶにするからこそのさっぱり感も楽しめる。
いくらの土鍋ご飯。
1杯目。
2杯目はおこげ付き。
3杯目でお腹一杯。
デザートが出てコースが終了。
めちゃめちゃ苦しいけど、店主のこだわった優しい料理に落ち着きました。
ご馳走様です。
食べ終えて
お会計、26,000円くらい。
価格だけ見たら、結構な値段かもしれないけど、食材や空間を考慮するとリーズナブルでしょう。高級食材は比較的少なく、手間暇かけた料理を楽しんでみて下さい。
広島で和食を食べるのであれば、「永山(エイザン)」がおすすめ。筆者も広島へまた来ることがあれば寄ってみます。
最終日の夜、腹一杯だけど頑張って某ホルモン屋へ行くことにした。
次回のブログで紹介します。乞うご期待を。
コメントを書く