東京都江戸川区でウマい鮨をお探しの方には朗報です。
創業45年以上、歴史ある町寿司から高級鮨に変貌した「鮨 かの」。創意工夫をこらし、多くの食通の下を唸らせてきました。先日行われた東京2020オリンピック選手も来店し、『鮨で唸らせてやりました!』と、店主が一言。
今に至るまではいばらの道のり。地元客(江戸川区一之江)を中心に居酒屋使いするくらいリーズナブルな価格設定で切り盛りしていたところを一心、高級価格帯に変更。もちろん、今まできていたお客は来なくなってしまい、来なくなった人たちからは『一之江(我々)を裏切った』と、言われたそうだ。
近所に買い物もいけないし、趣味の運動は少し離れたジムに通っているということだから、生半可な覚悟ではなかった事でしょう。
個人的にも仲良くさせていただいている「鮨 かの」ご夫婦ですが、紹介するにあたり損得関係なく、久しぶりに食べにいき、『やっぱウマい』と感じたので紹介したい。
そして、江戸川区で高級鮨屋を探している方にも一度訪れてほしいと思っているので参考にしてください。
江戸川区一之江「鮨 かの」おまかせコース
コースは2種類。
おまかせコース16,000円〜(税別)
ショートコース12,000円〜(税別)
今回紹介するのは、おまかせコース。
基本、いつもおまかせコースですが、一度時間の関係で『ショートコース』をいただいた事がある。
その時に感じたのは、『やっぱ物足りない』だった。決定的な違いは品数。結局、追加してもらい、多分おまかせコースと同量くらいいただいたと思います。
スタートは毎回同じ、アオサの茶碗蒸し。
立派なヒラメとヒラメの縁側。味付けは、自家製の煎り酒。
ほのかにピンク色しているのが、天然の証拠。養殖だと、もっと暗い色合いなので、豆知識として覚えておくと見分けがつくと思います。
産地直送してもらっている食材の一つ、小田原の黒ムツ。
藁(わら)で炙り一仕事加える事により、より香がたって甘みも増す。
北海道昆布森の牡蠣。
久しぶりにウマい牡蠣を頬張り自然と笑みが溢れる。しかも、滋養効果があるとかないとかで、さらに元気になった気にさせてくれる。
赤ウニ、かに、ズッキーニ、オクラ、ポン酢ジュレ。
夏もそろそろ終わるな〜の一皿。野菜も織り交ぜてくる料理ははじめてかもしれない。
アラ酒蒸し。
自家製柚子胡椒が、いい味をしておいしいんです。
小瓶に詰めて、販売してみるのもアリじゃないですか?
焼魚は太刀魚(たちうお)。
太刀魚の卵で作った甘味と塩っぱさが絶妙なソースも美味。
問題です。
こちらの松茸はいくらでしょう?
ちなみに、国産です。
答えは・・・
最後に書きます。
国産松茸を贅沢にスープで頂く。
松茸、白甘鯛が合わさり、香豊かな相性の良さ。
つまみ一通り終え、ここから握りに入る。
出水の鯵(あじ)。
鯵の中でも超高級ブランドで、キロ単価の金額聞くと恐ろしい。
塩をアテ、脱水をほどこし握りとなる。
シャリとの一体感、食用増進剤の「アタリ(薬味)」、それぞれが合わさり至福です。
脂の乗った、鰯(イワシ)。
丁寧に小骨の処理もされ、とろける甘さ。
新烏賊(しんいか)。
墨烏賊の子供。夏の風物詩の一つで、基本一貫で一匹サイズ。
小さいのに、味の存在感は超特大。
大好きなネタの一つでもある。
新烏賊のゲソ。
お酒のアテにはもってこい。
春子鯛(かすごだい)。
芝エビのおぼろ、昆布の風味(軽く昆布〆している)、シャリの酸味と甘味、「鮨 かの」名物でもあります。
天然の車海老。
茹でるのではなく、蒸すのが流儀。
温度高いほうが香りも強く甘さが際立ちます。
(大将をバックにとってもみました)
ギリギリ新子(しんこ)サイズ。
こちらも夏の風物詩でもあります。
個人的には、小肌の大きさのほうが脂もあって味が濃いので好み。
味より、執念というか鮨屋の意地を楽しめるネタ。
金目鯛。
稲取産で脂が乗っている。くどくない味が、握りに最適なんだよね。
赤身の漬け。
鮪に力強い味わいがないと、漬けにしてグルタミン酸を加える事が多いです。
雲丹(うに)握り。
雲丹の値段も年々上がっているそうなので大変そう。
大トロ。
凄くおいしかった、いくら。
上質な卵かけご飯みたいな。
口に残る皮の感じもなく、いくらは崩れず見事に寄り添いあって美しい。
どうやって作っているんですか?
穴子(あなご)。
予約制にはなりますが、穴子の押し寿司テイクアウトできるので是非。
干瓢巻き。
歪(いびつ)なシャリの空間と中央に押し込まれた干瓢。
最高過ぎます。
しじみのお椀。
デザートに自家製ヨーグルトアイスをいただき、コースが終了。
以上の内容が16,000円(税抜き)。
時期により内容が異なることはご了承ください。
食べ終えて
初めて訪れたのは3年前くらいだと思う。当時、高級志向を初めてままならい頃、コース料金は10,000円でした。友人と一緒に食べに行って、これはコスパよくてウマいな〜と話、それから何度も通った。
そのうち、13,000円に値上げし、そして16,000円になる。
金額だけみたら、高くなったのかよ!と、感じてしまうけど、そうではない。
食材のクオリティアップ、そして圧倒的自信がついた技術と所作、都心ど真ん中で食べたらプラス10,000円はかかることでしょう。
先日聞いた話だと、もう少し値上げしたいんそうです。理由は、原価がかなりかかって儲けが出ないとなんとか。本当かどうかは知りませんが、今のうちに通ったほうがいいでしょう。
都心の予約困難店に引けをとらないし、価格も安い。(このクオリティにしたら)
そして、江戸川区ならではのゆったりした空間、大将と女将さんの仲良しな雰囲気、一度体感してみてください。
江戸川区で高級鮨店。
江戸川区でウマい鮨屋を探している方。
全国の鮨好きさん。
一度行ってみてください。
今日も食べコン(食べ歩きコンシェルジュ)にきていただきありがとうございます。
少しでもお腹が空くような情報を提供していきたいと思っています。
あっ、ちなみに松茸の価格は、あの一本で10,000円でした!
(パチパチパチパチ)拍手。
コメントを書く