四ツ谷「すし匠」の暖簾分けとして、赤坂に店を構える「すし匠 齋藤」。「すし匠」系列としても評判が良く、最も予約困難なお店の一つと言っても過言ではないでしょう。
「すし匠」系のお店には何店舗か訪問した事があり、握りとおつまみを交互に出す、いわば酒飲みにとってもオアシス的なお店になっている。種類多く少しずつネタを堪能出来、いつの間にお酒が無くなり気が付いたら飲み過ぎている、なんても事も日常茶飯事!
今回は常連の友人が予約を取ってくれたので行く事にした。京都へ行った時のメンバー(4人)だけだと思っていたら、貸切会というので躊躇したが、隣が知っていれば問題ない。
初の「すし匠 齋藤」、とことん堪能して来たので紹介しよう!
「すし匠 齋藤」は予約一年待ち
予約困難店が多くなって来た今、改めて飲食店の在り方を見直した方がいいと思っている。当日食べたくなった時好きなお店に行くのが当たり前だった数十年前に比べてどうだろうか。予約数ヶ月待ちは当たり前になり、人気店は数年待ちなんて恐ろしい程気軽に行けなくなっている。
新型コロナウイルスの影響で多少変わってくるとは思うが、間違いなく飲食店バブルはもう時期が弾けるだろうな。
ちなみに「すし匠 齋藤」も予約困難店の一つ。先にお伝えすると、来年の夏まで埋まっているそうだ。
新型コロナウイルスの自粛要請で一ヶ月営業していなかったそうで、キャンセルになってしまったお客を優先的に埋めた結果と話していたが、それでも一年待ちは凄いな。
自分では予約する気ないし、誘ってもらって気になるお店だったら行くようになった。今年も残り半年を切って、予約カレンダーを見ると、、、四軒くらいしか飲食店行く予定が入っていない。
後は当日食べたくなった時連絡して行ってみるか、友人に誘ってもらうのを待つしかないね。いずれにせよ、現状の飲食店の在り方は方向性を見失っているに違いない。
(新型コロナの影響も強いが、何度も言うが飲食店の在り方を今一度見つめ直すべき!)
・・・
てな訳で、赤坂見附駅から徒歩数分の場所にある「すし匠 齋藤」をとことん堪能しようと思う。
お邪魔します!
おまかせコースを堪能
お店に入ったら靴を脱ぐシステムだった。
鮨屋で靴を脱ぐと言えば「鮨 さかい(福岡)」くらいだったので驚いた。
(靴下穴空いていないか一応確認し、セーフ(笑))
貸切なので和やかな雰囲気の中、料理がスタート!
最初は鱚(キス)昆布〆の握りから始まった。
初夏を感じさせてくれるネタと香り。シャリの酸味も好みな塩梅である。
浅蜊(あさり)。
白ネギのアクセントがちょうど良い。
フレッシュな真鯛は朝〆なので、ゴリゴリした食感。
逆に平目は少し寝かせ、酢漬けにしたハラペーニョと一緒に頂く。
魚は違うにしても、白身の異なる母体を生かし工夫された刺身だ。
北寄貝(ホッキガイ)は焼いて一味醤油。
鯛の皮を焼いた物。一番脂と旨味が詰まった場所もおつまみとして楽しめる。
縞海老(シマエビ)の昆布〆。
甘海老より色鮮やかでサイズも大きい。縞海老が持つ甘味に昆布の旨味(グルタミン酸)を足して美味しくない訳が無い。
鹿児島県出水の釣り鰺(アジ)。
鯵の中でも最高級のブランド価値のある物。旋網で取るより一本釣りの方が倍くらい高い。
煮蛸(にだこ)はムチっと食感を残しつつも柔らかくて甘い。
茹でたての毛蟹が登場!
(シャッターチャンスなので見逃さないように)
皆で一斉に殻を剥き味噌を取り除いている。
まさにチームプレー!
完成されたのが、毛蟹の手巻き鮨。
茹でたてで味噌も入っているので美味しくないわけがありません。お代わりしたかったけど、ちょうど人数分しか無かった(涙)
昆布出汁に浸かったバフン雲丹。
鳥貝握り!
(半身だったのが残念)
後、鳥貝の柱もおつまみで出て来ました。(写真撮り忘れ)
水茄子で口内サッパリさせ、
シャッキシャッキのもずくでさらにリフレッシュ!
稚鮎は小さいながら旨味が強い。苦味も旨味の一種だと思うけど、とにかく味が濃い。
先程食べた縞海老の頭。
春子鯛(カスゴダイ)に卵の黄身を二週間塩漬けした物をふりかける。
芝海老のオボロやカラスミみたいだが、シンプルな卵の黄身とは驚いた。むしろ初めてかもしれない。いい意味で味は薄く風味が強い。
山ワサビはむせてしまう辛さなので少量ずつ頂きます。
ちなみに飲み物は日本酒一合頂き、その後芋焼酎ソーダ割りからのお隣の方がワインボトルを入れたので一緒に付き合っています。お隣の方は・・・「鳥さわ22」の大将っす(笑)
(いつも有難う御座います!)
白イカ刺身。
アテにお新香を出して頂く。
何気ない一品はお酒が進み、お店の思うツボなのだ(笑)
佐賀の小肌握り。
脂もあり酸が弱め。
鮪のカマを串に刺した一品。
小さな本鮪なので脂が少なくサッパリした旨さ!
雲丹握り。
焼魚は太刀魚(タチウオ)!
綺麗な飾包丁に鮮やかな鮪のトロ。
シャリも途中から赤酢に変え、すし匠系列ならではのスタイルだ。
搾菜(ザーサイ)。
これ市場で売っているんだよなぁ〜。好きで昔買って食べていたのが懐かしい(笑)
茹でたての車海老(クルマエビ)!
寿司ネタで一番好きな物、茹でたての車海老だろうなぁ。本当旨い!!
追加したトロタク巻きは断面だけで美味しさが伝わりますよね?
トロタク細巻き史上、トップ3に入る旨さ。
幹事さんお気に入りのかっぱ巻きは胡瓜を凄く細く切った物。
某店の鮨屋でもかっぱ巻きがこのスタイルだったなぁ。断面は良いけど、個人的には胡麻があまり好きじゃない。余計な香りと言うか、胡麻無しで大葉だけの方が好みだと思う。
最後にアイスが出て来て、ご馳走様!
味も胃袋も大満足だった。
食べ終えて
全部で30品程だった。まず素晴らしいのは多くの魚を仕入れて仕込みをするところだ。スタッフの数も多いのでこなせるとは思うが、ネタを最高に状態に持っていき提供するには力量が必要だと思う。店主の目が届かない場所もあったり、お弟子さんの教育も重なるので大変なことを普通にこなしているのが凄かった。
後はチームワークの良さが際立って良かった。流れるような料理の提供と調理風景、目配り気配りも細部まで行っており、素晴らしいおもてなしだった。
お会計が40,000円と金額だけ見ると高いかもしれないが、これだけの料理とサービスなら安いと感じてしまかもしれない。予約困難店になるのも納得が出来、出来ればまた来たいと純粋に思った。
お店を出て余韻に浸りながら、真っ直ぐ家に帰りました。幹事さん、ご一緒の皆さん、「すし匠 齋藤」のスタッフの方々、有難う御座いました!