研ぎ澄まされた空間とこだわりが素晴らしい!「鮨 唐島」(福岡・桜坂)

こちらも一度は行きたかった寿司の名店「鮨 唐島」。昼間から食べ飲みし過ぎて居るが、不思議とお腹が空いている。

今回の博多食べ歩きもほぼ今日で終わり。「柏寿司」の店主は「万(yorozu)」を後にし、1日一本しかない飛行機に乗る為空港に向かい帰った。「鮨 かの」夫婦は明日から通常営業なので、唐島を楽しんだら最終の飛行機で帰る。

(私達は明日の昼の便で帰るのでゆっくり)

オープン間もない頃から話題になっていた。京都と神戸ので修行が始まり、その後博多の寿司屋「安吉」さんへ入ったそうだが、皿洗いしかしていなかった。(らしい)

いい意味で従来の鮨屋には無いアプローチを完成させている。

どのような感じなのか?

早速紹介しよう!

博多の鮨はレベルが高い!予約必須の「鮨 唐島」へ行ってきた

博多食べ歩きも終わりに近付いてくると寂しい。初日のビストロからの屋台で皆でワイワイ楽しみ、二日目の「鮨 さかい」で衝撃的なライブを楽しみ、今日は「天ぷら たけうち」からの「万(yorozu)」にて知らない世界を体感した。

バンコクへ食べ歩きに行った程では無いが、久しぶりに濃い時間を過ごしていると実感。

(海外食べ歩き行きたーい!!)

「鮨 唐島」はオープンして3ヶ月程でグルメの方々に間で話題になりチェックしていた。

『10年先を見据えて、今通うべき鮨屋!』なんて言っている方も居る程ポテンシャルが高いのでしょう!

もちろん予約は必須。私が一番行きたかったので予約取ります!と、3ヶ月前位に電話して予約を取ろうと思ったら、

「申し訳ありません。当店は1ヶ月先までの予約しか受け付けていないです。」と。

何ーー!?

行く日の1ヶ月前のカレンダーを見てみると、

・・・バンコクにいる日だ(涙)。これは他の方に託そうと、「鮨 かの」店主にお願いした。

訪問日の1ヶ月前の午前中に電話すると、4人で予約が取れたそうで無事に行く事が出来る。有名な鮨屋は予約困難だったり、予約不可能に近いお店が多い中、平等なのは嬉しい。しかも1ヶ月後ともなれば予定も組みやすいな。

「万(yorozu)」を出てから、私たちは一度ホテルへ戻ってシャワーを浴び、タクシーで向かった。

18時〜、20時半の二回転。

最寄駅は桜坂駅。博多食べ歩きで利用した事のない駅だけど、繁華街から少し外れているのかな?

立地なんか今時関係ない。むしろ少し外れでやっているくらいが個人的には面白いし応援したくなる!

では、入ってみましょう。お邪魔します(ガラガラガラ)

「鮨 唐島」を堪能する

黒を基調とした店内。

L字型のカウンター席のみだが、一直線のI字部分しかお客を入れていない様子。

店主は私と歳同じくらいかな?若くて好青年な印象。

(最近ご結婚もしたそうで、常連らしき方にお祝いを貰っていた)

店主がメインだが、アシスタントが店主の親父さん。元々鮨職人だったので、独立共に一緒にやっているそうだ。息の合った感じと、物静かな雰囲気が、私は落ち着き居心地が良い。

昼間から飲んでいるが、仕切り直しで乾杯の瓶ビール。

(明日も二日酔い確定かな)

真鯛の茶碗蒸し。

真鯛のおろしで作ったそうだが、おろしってなんだ?(聞き忘れました)

炊きたて(合わせたて)のシャリと削りたての鰹節。

削りたての鰹節がこんなにも滑らかで柔らかいのか?香りも強いけど、甘味の方が際立っている!

炭火で炙った塩銀杏。

香ばしさが強いが、いつものホクホクした感じと旨さが逃げているような?

おまかせで日本酒を頂く。

徳利がオシャンティ!

秋刀魚の炭火焼き。

わさびと肝ソースで頂く。

カウンター背面に炭火があるのも珍しい。他のお店は裏で調理してから提供するスタイルが多いけど、カウンターで焼いているのは斬新。

これ、何か分かります?

真蛸の卵だって。初めて食べるけど、多分真蛸の卵自体には旨みはなく、珍味になっている。

塩気が強く日本酒が進むやつね(笑)

また、火入れもしているのでこの柔らかさが楽しめるそうだ。勉強になる!

焼魚は福岡県鐘崎であがった白皮カジキマグロ。

白皮はカジキの中でも一番大きい母体らしく、4〜5メートル程で600キロ!想像出来ない大きさだな。

照り焼きになっているので生の味は分からないが、しっかりと脂が乗っている。タレの味付けも絶妙で、朝食にでも食べたい(笑)

ヤリイカの軟骨とゲソ。

味付けはコラトゥーラというイタリアの魚醤。

日本酒が進むのでペースダウンしないとね。

てか、お猪口がライトに反射されると、とても綺麗。アートみたいになっていてお店のこだわりも楽しめる。

鰯(イワシ)の磯辺巻き。

少し酢〆した鰯にガリ、大葉などが入った定番の一品。どこで食べても美味しく、鯖、小肌、鯵など全部で食べ比べしてみたいな!

(手間掛かると思うけど)

沖縄県のもずく。

すご〜く細いもずくだけど、食感が強くジャキジャキ!

いくらが出てきて前半戦が終了。

ここから握りに入っていくのだが、「鮨 唐島」はコースが終わってから追加するシステム。なのでコースの量は少なめなので覚えておこう。

真鯛はしっとりとした柔らかさがあり滑らか。

噛めば芯にはムチっとした歯応えが楽しめるのも特徴的。

ヤリイカ。

いい意味で繊維が残っていて噛みしめる度イカの旨味が口内を支配していく。

鯵はシャリとの相性が抜群に良い!

米粒がしっかりしたシャリと鯵が持つ旨さ、薬味のバランスなど全てがマッチした時の美味しさが格別。

本鮪赤身の漬け。

艶があり色っぽい。酸味の弱い鮪は漬にした方が余韻が長く楽しめる。

大トロを食べた瞬間、シャリが変わった?と思ってしまったが勘違い。

温度は上げたそうで熱で脂が乳化しているような感覚。大トロってここまで美味しかったか?

大分県姫島の赤雲丹。

普段は唐津を使っているけど、苦くなってくると大分県のを使用するこだわり。九州は赤雲丹を出してくれるお店があって良いな!

小肌は酸が適度に浸透していて皮目がしっとり柔らかい。

1匹分なのも贅沢過ぎ!

煮帆立。

煮過ぎず、程良く帆立感が残っている。ホロっと口で解ける感じが、また日本酒とも合う!

鯖の棒鮨をお父さんが担当。

握りは基本大将が作るけど、お父さんも鮨職人歴長いので実力者!

綺麗なアーチを描いた鯖の棒鮨!

一本分お土産で持って帰りたいな(笑)

車海老もお父さんの仕事!

綺麗なグラデーションは天然の証拠!

茹でてから一度鰹出汁につけるそうで、少し違った風味がある。

車海老一本でも扱う方によって全く完成形が違うから面白い。

(ブレててすみません)

対馬の穴子で握りは終了!

お父さんが綺麗に巻いてくれた干瓢巻きでコースが終了。

ここから追加するシステムなので、食べていないネタを聞くと、

鰯細巻き・のど黒・漬トロ巻き・いくら・鯖・縞鰺(しまあじ)・おかか巻き。

ふむふむ、好きなネタを追加で注文!!

鯖握りでも、鯖のお腹の部分。

脂コテコテだけど、青魚の脂には嫌味が全く無い!むしろ、旨味に変化するから凄いよな。

漬トロ巻き。

名前の通り、トロを漬にして巻いたもの。

そして、最初に感動したおかかの手巻き!

渋谷にある、カツオ食堂の鰹節もこのように滑らかなのかな?

海苔と酢飯の相性が抜群!

スフレみたいな玉子焼きが出て来て料理終了。

お父さんに「玉子焼きデザートみたいですね!」と、伝えると「私には出来なくて、息子が2時間掛けて作っています!」と。

玉子焼き一つでも分かる人には納得してもらいたいこだわりを感じられた。

研ぎ澄まされた空間とこだわりがはっきりしている店主。そしてアシスタントを上手にこなすお父さん素晴らしさに酔った晩御飯だった。

ご馳走様でした。

食べ終えて

鮨かの夫婦は最終の飛行機があったので慌てて帰って行った。

いやー、博多の鮨レベル高過ぎて本当に驚くよ。昨日の「鮨 さかい」とは違った美味しさと楽しみ方があったし、店主の人柄の良さがダイレクトに鮨に現れていた!

内に秘めた物が強いと思うので、今後目が離せない。

食べ終えて会計を待っていたのですが、一向に来ない。皆お客さんも帰ってしまい、私達だけ取り残されてしまったので、「すみません!お会計お願いします。」と、伝える。

そしたら、「もう頂いていますよ。」だって。

え?どういう事??

鹿野さんがご馳走してくれたのか???

そしたら4人で予約取ったから会計まとめたらしく、間違って払ってしまったそうです。

流石に2人で10万超えていたら気がつくでしょ(笑)

初めて高級鮨をご馳走になってしまい感謝しかありません!ご馳走様でした。

(次の週も会う予定だったのでちゃんと半分返しました(笑))

鮨 唐島

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