湯島にある「多古久(たこきゅう)」が凄く良かった。
創業は1904年らしく、老舗ならではの佇まいと、古き良きシンプルなおでんが楽しめる。冬場は予約しないと入れない日が多いけれど、冬季シーズンを外せば気軽に入ることも可能。
おでんもSNS活用の時代になり、映えを狙ったお店も多い。食材の組み合わせなのか高級食材をふんだんに使うのか知らないけど、筆者はとにかくシンプルが好き。あまり余計なことをせず、手間暇かけて食材のポテンシャルを最大限に活かした料理を楽しみたい。
(まぁ、経営上映えを狙った方が売上も上がるのでしょうけど…)
と言うことで、湯島にある「多古久」を堪能してきたので紹介しよう。
なお、あくまでも主観で書いているのでご了承ください。
湯島・上野界隈でおでん屋なら「多古久」で決まり
「鮨かんてら」や「新宿のけむり」の経営をしている小松氏と一緒に訪問。
実は、湯島にある「シンスケ」と言うお店に行きたく(小松氏が)訪れたところ、マスクしていないという理由で帰されてしまった。
いまだにそんなお店があるのかと、ガッカリした次第。
何処かないかな?と、歩いてすぐの「多古久」へ向かった。
最近、湯島の繁華街がぼったくり系のお店が増えたらしい。中国系の飲食店らしく、ATMで無理やりお金をおろさせて支払いをしたなんてニュースを目にした。
確かに、この通りはピンク系の猥雑とした通りだ。ぼったくりも今に始まった事でないだろうと思うが、キャッチに捕まっていくお店には要注意しておこう。
見た目怖そうな女将さんが出迎えてくれる。
実際は全然怖くなく、むしろ優しいので何でも聞いてみましょう。
カウンター内で大将らしき男性を座って休憩している様子。少し体調が悪いのかな?と、感じる顔色。少し前までお店を閉めていたから、もしかしたら体調との関連があるのかもしれない。
メニューの写真は撮り忘れました。
おでん各種、一品料理、アルコール類、全般リーズナブルです。焼酎のボトルもあったので、ボトル(二階堂)を入れて料理を楽しみます。
お通しの奴。
シンプルかつ、器がこだわりが一層奴の味を引き立ててくれる。
真蛸刺身。
刺身といっても茹でている。真蛸の頭が好きで、酒が進む旨さ。
胡瓜や茗荷やワカメが、なんとも言えない演出をもたらしてくれる。
『好きな物を言っていただけたら取りますよ』
あれくれ、これくれ、カウンター越しにわがままを言えるのは嬉しい。
大鍋の中を覗きながら、しかも目の前の席だから特等席。余計に食欲がそそられます。
厚揚げ、玉子、さつま揚げ、いいだこ。
醤油色で塩っぱそうに汁。ただ、お出汁の旨みも強いので、見た目以上の塩気はない。
ちくわぶ、玉子2個め、大根。
おでんって素材を切って出汁につけるだけで出来るよう簡単な物ではない。大根を例に出すと、切って下茹でして干してから出汁に入れて味を染み込ませる。
手間暇考えると、もっと高くしても良いのにね。
餅巾着、揚げにぎゅっと染み込んだ汁が噛み締めるとぶしゃっと広がる豪快感。
何個でも食べられそうだし、全種類頂いてみたい。
自家製の鮎干物をつまみながら、お酒を楽しむ。
最初は筆者達しか客席にいなかったのに、あっという間に満席。近隣のサラリーマンらしき3人組、年配のご夫婦、もしかしたら芸能人?のような方々まで幅広く客席を埋めていた。
白菜明太。
白菜と明太子をミルフィーユ状にしたシンプルなつまみ。
最後につまみながら焼酎ボトル一本飲み切りご馳走様。
食べ終えて
まだまだ知らない名店がありますね。
東京でおでんといえば、「お多幸」や「こなから」が真っ先にあげられる。確かに名店だし、店舗展開もしていて人気。ただ、個人的には「多古久」は俄然おすすめしたい。
都内で再訪問したいと思ったおでん屋は初めてでした。
(大阪では2店舗ほどあります)
湯島で居酒屋(もしくはおでん屋)をお探しなら是非同店へ行って下さい。
再訪問したら、また紹介します。