「鮨 いしやま」の握りが嗜好とピッタリ合う。小ぶりだけど、どこか力強い。綺麗な扇形に大将の独特な握りフォーム。何から何まで落ち着くというか、気が合ってしまう。
初めて訪れた2019年の6月。ちょうど32歳の誕生日に熱海旅行帰りランチで訪れた。当初は鮨屋は勿論、気になるお店やSNSで見て旨そうと思えばどこでも行った。北は北海道、南は沖縄、海外はバンコク。スタンプラリーの如く食べ歩いていたのだ。
当時から「鮨 いしやま」は好みではあった。ただ、上の事もあり再訪問はしばしお預け。初訪問から2年後の昨年、妻と再訪問を果たしてからは、頻繁に通うようになった。
諸事情により、今回で当分行けない日が続く。せっかく大将とも気さくに話せるようになったのに…こればかりは致し方ない。
今年最後のランチコースを堪能してきたので紹介しよう。なお、あくまでも主観で書いているのでご了承下さい。
銀座の寿司ランチなら「鮨 いしやま」がオススメ
かれこれ5回目となる「鮨 いしやま」。銀座界隈には日本一多くの鮨屋が立ち並びしのぎを削っている。古参店から新規店、大の資本系から個人商店。鮨屋といっても経営方針や大将の力量により、同じ食材でも全く違った完成系が生まれる。
銀座界隈の鮨の有名店を多く回った訳でもなく、むしろ両手くらいの数しか食べ歩いていない。行きたいと思っていた時期はあったのだが、銀座価格は調子良く飲んでしまった挙句、諭吉5枚は余裕で飛んでしまう。
しかし、ランチなら気軽に行ける(と、言ってもそれなりに高いけど)有名店もある。しかも、夜と同じネタを扱っているから、とりあえず銀座鮨を楽しみたい方は昼間からチャレンジしてみても良いでしょう。
妻と2人、ショッピングでもしようかと早めに銀座へ君臨。
ウロウロするも、大して欲しいものもないし、有名ブランド店へ入っても買えないから食前酒。
ビールの注ぎ方にこだわりがある某店。種類も多くビール好きには堪らないのかな。
一杯だけ飲んで、ちょうど良い時間。「鮨 いしやま」へ、レッツゴー。
12時からの予約。
オープンが12時だから一斉スタートかなッと、思いきや先客がもういい感じで盛り上がっている。
麦焼酎炭酸割りを頂き、コースがスタート。
マコガレイ。
ブリブリの朝〆。咀嚼をして食感を楽しみ、淡白な旨味を楽しむ。
春子鯛(カスゴダイ)。
脱水処理、昆布のアテ時間、シャリの旨味。
鮨の奥深さを楽しめる一貫。
本鮪大トロ。
刺しの脂みに旨味あり。
お腹の方の大トロ。
段腹って言うんだっけな?(違ったらすみません)
赤身。
酸味が少し弱めかな。春から夏にかけての鮪はさっぱり気味。
アオリイカ。
毎回思うことは、イカの繊維を一切感じさせない仕事が素晴らしい。
柔らかく、シャリとの一体感をとにかく楽しむ。
半生の車海老。
半生って、ちょっと生臭さが出てしまうこともあるから難しい火加減。その分、車海老本来の香りが楽しめる。
個人的には大好きな火入れ具合。
鱚(キス)昆布〆。
小肌(こはだ)。
小肌がシャリにあってくるのか、小肌をシャリを追いかけているのか。ファーストタッチは若干の違和感があるものの、途端にパズルが合わさるまとまり感。
口の中で魚が成長している感覚。
目光(メヒカリ)。
脂があるから一瞬でとろける。焼いてツマミで頂きたいな。
鯵(アジ)。
鰹(カツオ)。
赤身の強い、今時期ならではの滑らかさが季節感を奏でる。
スペシャリテ!?
鯖の棒寿司。何度食べても素晴らしいとしか言いようがないバランス。
一本は食べられるな。
北寄貝(ほっきかい)。
一昔前は、冬しか出回っていなかった。
今では年中食べられる気がする。
温暖化の影響なのか、それとも養殖が盛んになったのかな。
季節終盤の、とり貝。
出始めより、終わりかけの方がネタも大きく値段も安い。
肉厚でビンビン。
雲丹(ウニ)。
最近、雲丹の値段落ち着いたのかな。
落ち着いていたり、むしろ安くなっているなら中国がロックダウンしている影響が強そう。日本の飲食店にとってはありがたい事だね。
煮蛤(にはまぐり)。
柔らかさ、甘さ、申し分ない。
穴子(あなご)。
しじみのお椀でほっこり。
ネギトロ手巻き。
こちらも定番。
クリームブリュレやケーキのような、しっとりとした甘い玉子。
何が入っているか気になる。そして、完成まで何時間かかるのか…
お弟子さんが巻いた干瓢巻きでコースが終了。
今宵も満足度100!ご馳走様でした。
食べ終えて
お会計、2人で40,000円くらい。
お酒もしっかり飲めて、最高峰の鮨も堪能できて大満足。当分、「鮨 いしやま」のお鮨が食べられないと思うと残念。今年は来れないけど、来年落ち着いたら再訪問します。
お店を出てから、妻はカフェで甘いものを食べたいと言うので近くの有名店?へ。朝からビール飲んで鮨食べてケーキ食べて(筆者はコーヒーのみ)帰宅後、少しくつろいでから息子のお迎えに行きました。
昼間しか外食できない日が多いけど、それはそれで楽しめる方法をたくさん考える。
前向きに楽しく、美味い飯と酒を堪能しましょう。