一年ぶりの訪問になってしまった「高柿の鮨」。新橋の有名店から独立なさり早二年が経とうとしている・・・
多くの鮨好きを虜にしているだけあり、グルメ界隈では評判が良い。ガツンッと酸味が強くてパンチのあるシャリがとても印象的で、何度かランチでお伺いしたかったけれど、毎回満席。数週間前から予約すれば良い話だけど、当日食べたい時に食べに行きたいので仕方ない。
予約は一ヶ月前に電話で取った。前回は大将とお弟子さんの二人三脚で切り盛りしており、お弟子さんは鮨を色々食べ回った中一番美味しかったのが「高柿の鮨」だったから弟子入りさせてもらったと言っていた。
大将もお弟子さんも元気にしているかな?
久しぶりにあのパンチのあるシャリを求めて行ってきたので紹介しよう!
「高柿の鮨」へ、一年ぶりの訪問
数日前、キャンプでご一緒した「鮨 かの(一之江)」ご夫婦、では無く、女将さんと改装中で高級店に変身しつつある「いしまる(大宮)」の店主とスタッフの方四人で訪問。
「鮨 かの」の店主は、実は近くの超有名な鮨屋に行っている。お客さんが予約を取ってくれたとか?私も一度は行きたかったけど、予定を入れてしまっていたので残念。(予定と言っても、高柿さんですけどね)
18時オープン。
カウンター6席のみの小さなお店。
昨年訪問した際、当日予約で行けたのは運が良かった。当時はお任せコース18,000円で、鮑があるので今は高いと言われたのが印象的。通常なら15,000円〜となっていたのが昨年の話。
今はランチ11,000円〜、ディナーは22,000円〜。どこも最初は安くやってお客を付けてから徐々に値上げしていくのは同じやり方。人気が出なかったら価格を据え置き、もしくは安くしてやるのだろうか?原材料が高騰しているのは重々承知している。
最初から値段設定高くしてやってもいいと思うけどな。戦略は様々で、他人が口出す事ではないか(笑)
お任せコース
大将に挨拶して、コースがスタート!
っと、その前に昨年居たお弟子さんが変わっている。もう独立したのか?んな訳ない。
店主に聞いてみると、あの後すぐに辞めてイタリアンのシェフを目指しているそうです!と笑いながら発していた。やりたい事なんて変わるから仕方ないけど、店主の気持ち考えたら切ないですよね。
時期の枝豆は味が濃くて甘みも強い。
じいちゃんと飲みいくと必ず枝豆食べていたけど、生きていたらこんな枝豆食べさせてあげたかったな。
マコカレイ。
朝〆たばかりのシンプルなスタイル。歯応えもあり、噛む程に旨味が広がっていく。
千葉県大原産の蒸し鮑。
香りが弱い感じがして、多分調理法では無く素材自体に風味が弱いのだと思う。
毛蟹(ケガニ)。
蟹の味噌と身では温度が違うので奥が深い。味噌の方を先に温度高めで茹で、数分経ったら温度を下げていき身に熱を加える。
身の柔らかさ、味噌のコク、絶妙だった。
今時期の鰹は評判が良い!
脂が適度に乗り、素材の持つ旨味がとても強くて濃い。
鮑の肝。
トロトロで塩辛みたいな味付けなので、日本酒が止まりません(笑)
ガリが出てきたので、ここから握りに入る。
一貫目はアオリイカ。
飾包丁で繊維を切り噛みやすく、シャリと一体感になっているのは見た目通り。ねっとり舌にまとわり付くアオリイカ独特のテクスチャーが光る。
そして、本鮪三兄弟。
鳥取県境港、大型漁船によって水揚げされたもの。今時期、本当に鮪の状態がよく無く、正直美味しいと美味しくない。赤身はヤケてしまい香りは愚か、ボソボソしている。
一概には言い切れないけど、大型漁船の旋網量はやめた方がいい。食に出来ない(していない)稚魚もとってしまい、それが本鮪減少にも繋がっている。
後、以前食べて時とシャリが違っていて角が取れたというか、パンチが無かったのも気がかり・・・
出水(いずみ)の鯵サイズも味も綺麗。
大きなとり貝は、大き過ぎるので一つを半分にカット。
旬が終わる時の魚介類が一番美味いと思っている。
縞鰺(シマアジ)も上品な脂で身がまとっている。
千葉の金目鯛(キンメダイ)。
車海老ラバーとしては、二貫は食べたい!
しじみのすまし汁で胃袋ほっこり。
肝臓を少しでも労わらないとね(笑)
利尻の蝦夷馬糞。
雲丹が高騰している中、良いものを確保するのは本当に大変だろうなぁ。
穴子が出て来て、
鮪三兄弟全部入った手巻き寿司!
香り豊かな鮪だったら、部位別細巻きで食べたい(笑)
干瓢巻きと玉子焼きが出て来て、ご馳走様。
食べ終えて
個人的には前回食べたシャリの方が好みではあった。食べた時に、酢の酸味がガツンっと味蕾が受け止め、シャリの甘味とネタの旨味がバランス良く入ってくる。味の成分の中で酸味がコンマ何秒か最初に受け止めるそうだけど、直ぐに酸味は消えてしまう。例えば梅干し食べて、酸っぱーいってやつ、最初だけですよね?酢飯の酸も最初だけなので、個人的には酸強い方が味に強弱が出ていいと思う。
鮨とは別の話だが、隣に座ったジジイが本当に鬱陶しかった。ウンチク語るは、癖なのか舌打ちばかりかまし始めて後半イライラ。店主もウンチクに乗ってしまったので、さらに調子にのり、終盤は酷かった。
私が出しゃばるところでも無いし、お店側からしたら大事なお客かもしれないので何も出来ません。貸切ばかりやる人の気持ちが少しわかった気もする。。。
いい勉強になりました(笑)