シャリが劇的に旨くなった!「たちのみいしまる」(大宮)

大宮まで来た理由は一年前訪問した「たちのみいしまる」へ行く為である。

前の記事でも紹介したが、5月中旬から改装工事に入ってしまいコンクリー打ちっぱなしの独特な雰囲気を味わえなくなる!
しかも今年初めて、インスタのメッセージで必ず行きますね!と、やりとりしていたので口だけ男になるのも嫌だった(笑)

仕事のスケジュールと相方の予定に合わせ予約し、いざ訪問!

SNS見る限りでは食材の事を常に勉強し仕入れの妥協も一切無い。暇だろうが必ず豊洲へ行き、自分の目で確かめ納得いった物しか買わない。

都心のお店なら当たり前かもしれないが、大宮からほぼ毎日通うのは並大抵の労力では無いはず。毎日の睡眠時間が気になる所でもあるが・・・

進化した「たちのみいしまる」、紹介していきましょう!

「たちのみいしまる」へ、再訪問

一軒目は軽めにしておいたが、軽くアルコールを注入したので空腹感はベスト。鮨屋で食事する時、最近思うのが一杯目ビールを注文する方多いじゃ無いですか?私もその一人なんですが、ビール飲んでいる途中一品目が出てきて、大体日本酒に合う料理だったりしない?

ちょっと待てちょっと待て!これなら日本酒頂きたい、と思いビールを一気飲みして慌てて日本酒を頂く。最初の忙しなさが嫌で、鮨屋へ食べに行く時はなるべき0次会をしてビールを飲んでから行くようにしています。

東口で食事していたので、真逆だった。大宮駅をつっき抜けて看板もない「たちのみいしまる」へ到着。初めての方は分からないであろう雑協ビル。

昨年訪問した時は、「鮨かの(一之江)」店主と待ち合わせして行ったな〜。4時間立ち飲みでお酒をガンガン飲み、終いには帰りの電車(ボックス席)で缶酎ハイ買って、プシュッと乾杯しながら帰った。案の定寝過したらしく(鮨かの店主が)、女将さんから『ちゃんと連れて帰って来てよー!』と、冗談交じりでメッセージが来た日が懐かしい(笑)

一年あっという間!

と、そんな話はどうでもよく、早速階段上げりお邪魔しましょう。

「たちのみいしまる」のコース料理を堪能する

と、言うわけで日本酒からスタート!

前回と同じ、鞍掛豆。

平目刺身は、煎り酒で頂く。

煎り酒、お店によって作り方が全然違い味も異なる。一種の調味料なのでネタが生きるも死ぬも作り手次第。

まっ、江戸時代の万能調味料なので何に付けても旨いの正直な意見(笑)

ただ、旨過ぎて日本酒があっという間になくなり次頂く。

ねっとりした酸味のある鰹(カツオ)。

ナガスクジラの刺身はさらに香りが強く、フレーバーが心地良い。

旬が終わりかけている蛍烏賊(ホタルイカ)。終わりかけが一番美味いんだよな〜

さっ、今日はどのくらい飲むのでしょうか(笑)

口内さっぱりと、菜の花のお浸し。

程良く苦く、青臭いが食べていて嫌味は一切無い。

鮟肝(あんきも)。

旬では無く脂は少ないが、綺麗で上品な味付けが舌を纏ってくれる。

最近日本酒ばかりでは飽きてくる事が多く、鮨屋でもハイボールか焼酎ソーダ割りを飲むことも多くなった。

日本酒、確かに鮨に合うけど三杯目くらいから味の違いがわからなくなってくるんだよね(笑)

桜鱒の花山椒乗せ。

花山椒、一時しか取れないシーズン物で珍しいと言うだけでブランド価値が成立している。花山椒の季節はここの和食屋!と、豪語している人らも多いが、そんなに美味しいか?ただ、珍しいだけど味は無いし、多少舌をビリビリ刺激してくれるだけの食材だよ。

松茸もそうだし、鮨屋で言うと新子(小肌の稚魚)も大して旨くないからね(笑)

なので私は無理して高い食材を買わなくていいと思っている。

子持ちヤリイカと真蛸。

火入れ加減が好みで柔らかい。真蛸は噛む度、甘味が出て来て柚子の風味も楽しめる。

ガリが出て来て、後半の握りに入っていく。

マコガレイ。

鮨を食べた瞬間驚いた。前回とは想像もつかない程シャリに塩味が効いていてパンチがある。しかも淡白なマコガレイが塩味と米の甘味、さらには高温のシャリのよってパッと香りが立つ。

金目鯛(キンメダイ)。

正直想像もしていなかったクオリティの鮨に驚く。鮨を独学で学び、ここまでの完成度は凄いとしか言いようが無い。

本鮪赤身。

そして鮪のこだわりも半端ない。
某有名仲卸に方から仕入れている今日の鮪は、程良く柔らかく酸味の香りが特徴。生鮪で定置網か延縄かな?と思っていたら、なんと冷凍だと。

しかも昨年の物らしく、状態と管理が滞っているからこそのクオリティだとか。

本鮪中とろ。

冷凍と聞いただけで淘汰していた自分がアホだと思わさせられた本鮪。鮪に標準を合わせて完成させたシャリとの相性は食べたら言葉が出ない。

小肌(こはだ)。

九州の小肌は脂が乗っている。

春子鯛(カズゴダイ)。

数々の春子鯛を食べて来たが、湯引き、昆布〆、寝かせる。食べた瞬間の柔らかさ、いや柔らかいだけで無くここでもシャリが先行してネタを活かしている感じだ。

墨烏賊(スミイカ)。

ネタによってシャリの温度を上下させバランスを保つ。

赤貝(アカガイ)。

本当に驚いている!昨年食べた鮨は何だったのか??ここまで変化を出来たのは、鮨屋で修行していないから柔軟にこなせたのか。

雲丹(ウニ)。

間違いなく、自分が食べたい鮨を妥協無く熱心に研究した結果だと思う。

車海老(クルマエビ)。

普段は茹で置きしているのを特別茹でたてで出してくれた。私が茹でたてを好きな事を知っていてだ(笑)

お椀はナメコ汁。

煮蛤(にはまぐり)。

最後の出す煮蛤も結構勝負している。というか攻めていると思う。握りの最後、穴子でしめるお店が多く、小骨を感じたりシャリとのバランスが悪かったり感じる時がある。

煮蛤は特に茹で時間と漬け具合のバランスが難しい。固過ぎたり甘くなり過ぎたり、お店のよってバラバラで季節によっても左右される。

だが、しっかりと決めて来た。女子フィギュアスケートで言うところの、トリプルアクセル成功!!(笑)

玉子焼き。

姫きゅうりと赤貝のヒモの中巻き。

干瓢巻きも頂きご馳走様。

(干瓢が少し塩っぱかったのは気のせいかな?飲み過ぎて舌が可笑しくなっていたのでしょう(笑))

食べ終えて

コース12,000円のクオリティとは思えない。丁寧な仕込みと仕事、一切妥協を許さない仕込み、試行錯誤しまくったシャリ、驚く程旨かった!

今は改装工事中なので訪問出来ないが、改装後は高級店に生まれ変わるらしい。内装写真を見せてもらったけど、この時の店舗と同じとは思えない内観(笑)あの立ち飲み屋が、銀座にあるような高級店に生まれ変わるの??初期から通っている常連さんは驚く事でしょう。

改装後も必ず行って、レベルアップした鮨を堪能したいと思います。

余談ですが、大宮駅の看板の『宮』の字が消えていました。。。

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