飲食店コンサルタントは必要なのか?料金はいくらが妥当なのか

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いつもは食べ歩きしたお店を紹介しているブログがメインだけど、全然違う事を書いてみたいと思う。

「食べ歩きコンシェルジュ」と名を出しているだけあり、都内を中心に毎日食べ歩いている。

寿司、肉、居酒屋、中華、ジャンルは様々だけど、基本好きなジャンルに偏るし、年によって自分の中でのブームは変わってくる。

私以上に食べ歩いている方も、もちろん多く、無限の胃袋と太らない体質が1番欲しいと私は強く思っている。

今回紹介というか、食べ歩いていて思った事がある。

「飲食店コンサルタント」について。

これだけ色々なお店に行くと、色々と指摘したくなる様なお店も出てくる。

(メニューに関してや、空間作りなど。メインは料理なんだけど、第三者からのアイディアで劇的に良くなることも絶対あると思う。)

その中で、お店の方と仲良くなる事が多々あり、たわいも無い会話で店主が発した一言が気になった。

コンサルタントの先生が、この店良いって言うから行こうと思うんだよね」と。

コンサルタントの先生?このお店はコンサルタントを入れているのか?

味も良いし、食べ歩きもして常に努力している感じのお店なので、自ずと結果が付いてきただけだと思っていた。

繁盛したのは、飲食店コンサルタントを入れて結果が付いてきたのか。

 

そもそも、飲食店のコンサルタントって何をするのか?コンサルタントの言葉を聞いて数年前飲食店で働いていた事を思い出した。

昔勤めていた出前中心の寿司屋の話をしたいと思う。

コンサルタントと言う名の先生が1人いた。この方は、主に数字を見て色々な統計を元に判断していたのであろう。

俗に言う、FLコストや利益率、前年対比。
Fはフード。
Lは人件費

昨今の原材料費の高騰と人材確保による賃金アップ。ある程度売上に対して基準があるのはわかるが、前年と比べるのは難しいと思う。

(そもそも、そんな数字誰がみても分かる事であって、コンサルタントの先生が一々それっぽく話す事ではない。)

お店だけの前年対比を例にあげたと思ったら、次は大手外食産業の前年対比を例に出してきた。

ファミレス業態は前年対比クリアしている、デリバリーの大手ピザ屋は、前年割って苦労している。みたいな話をし始めた。

これも調べれば分かる事であり、わざわざコンサルタントの先生に高いお金払って議論するような事だろうか?

会社はこの先生に月30万払ってやっていたらしい。月に一度お店に来てミーティングするだけで、後は何をしているのかわからない。

(意味のない資料を作っていたけれど、私達職人は頭悪いから見てもよく分からなかった(笑))

飲食店コンサルタントと名乗るその方は、現場の状況は全く分からないし、客層も知らないでしょう。数字が下がれば、商品レベルが落ちていないか?接客対応は問題ないか?

仇を探すかのように次々指摘して来た。

口先だけでは何とでも言える。むしろ現場の人間は第三者の人間にそんな言われ方したらムカつくし、しっかりやっているよ、と思う。

毎月同じ様な事ばかりやっているより、新しい戦力やメニュー開発した方が良いんじゃない?原価も数ヶ月単位で上がっているのに安売り合戦ばかりやってどうすんの?

現場が思っている事を提案したが全てダメだった。

終いにコンサルタントは、「もっとチラシを刷ってポスティングに力を入れた方が良い。」と言いやがった。

は?ずっとそんな事やっていたら広告宣伝費が上がる一方で利益圧迫、給料も上がらないし、ボーナスも出ねーよ!今時、ポスティングに力入れている会社ほとんど無いからね。

(案の定、私が居た3年間、ボーナスが出たのは一度だけだった。賞与は半年に一度あると募集要項にあったけどね)

コンサルタント料は会社や人によって変わってくるとは思うが、決して安くはないはずだ。顧問契約だったり、オープニングのプロデュース、後は上でも話した月々の売上の事を管理(実際は管理というより、データを元に話しているだけ)に、20万から30万も払っているのであれば、社員1人は雇える。パートやアルバイトだったら2から4人は雇って、それぞれの能力を発揮し現場でサービスが出来る。

思い返せば、このコンサルタントに年間3,600,000円も払っていると思うと、馬鹿馬鹿しくなってきた。

もちろん、会社には直談判して戦った。コンサルタントを云々ではなく、戦略的な事を話したが、社長はコンサルタントの先生に洗脳されているかの様に聞く耳を持たなかった。

まー、食べ歩きを本格的にする様になって、疑問はさらに深まるばかりだったけど、今は自分なりの意見が纏まって良かったと思っている。

 

大手企業から個人でなさっている方が居るので、正解や不正解はないけれど、自分だったらこうしたいな!という意見を纏めたので紹介します

私が思う飲食店コンサルタントの本質とは何か

上で話したコンサルタントの先生は、月に30万円だったけど、世間一般的な標準料金はどのくらいなのだろう。

一言にコンサルタントと言っても、色々な使い方を出来るそうなので一概に料金は明確に言えない。

例えば、飲食店のノウハウがない企業がお店を出したいとなると、物件探しやメニュー開発、人材確保などなかり時間も費用も相当なものしょう。1店舗出店するのに、出店費用とは別に数百万円単位の料金が掛かるので、回収まで長い道のりだ。

今時、新規で飲食店に挑戦する企業があるのであれば、これだけ日本に飲食店があるのだから、かなり特化した商品で勝負しないと長続きしないし、直ぐに潰れると思う。

はたまた、飲食店のノウハウはあるけれど、新しい業態のお店を出してみたい!という企業もいるでしょう。その場合は、メニュー開発や店内の空間をコンサルタントするのでしょう。

ただ、メニュー開発はお店側がコンセプトをはっきりさせ、方針が決まってなければ長続きしない。例えば、タイ料理がブームになったから、とりあえず出店したいという企業があったとしよう。

世間がブームになっているので、数ヶ月〜数年は流行るかもしれないけど、その先はない。

次は、売上が伸び悩んでいる店舗(10店舗未満経営)の新しいメニュー作りやお店の改善方法だ!この分野はアイディア一つで売上がグンっとアップする分野だ。

この分野は伸びしろがあり、皆安売り合戦に走っていて、看板メニューを明白にしていないからだ。

今までは看板商品があり、売上が保っていたかもしれないけど、更に美味しいお店はどんどん出てきて、努力していかなければ消費者獲得は難しくなっている。

ここでしか食べられない料理や体験出来ない空間の事、唯一無二の店舗作りが良いだろう。

1人30,000円以上の寿司屋が毎日満席になっていて、更には一見予約困難店が山ほどある。これが付加価値なのである。

逆を言えば、物凄くコスパ抜群のもつ焼き屋があるとしよう。予約は一切受け付けてなく皆平等に並んだ順に案内され、無くなり次第終了。

料金体系は極端ではあるけれど、飲食店経営を目指している終着点は同じではないかな?中途半端な安売りや、味はそこそこなんだけど料金は1万円弱はする様なお店は間違いなく付加価値を作れていない!

例外では無いが、私が知る限り10,000円前後で楽しめる居酒屋、中華料理、焼肉屋などコスパ抜群系のお店は、SNSの普及により予約1〜2年待ちのお店も多々あり、自分で予約するのは困難だ。そういったお店も、しっかり付加価値を作って築き上げている。飲食業界では間違いなく憧れであり、勝ち組の部類の入るだろう。

客単価が5,000円〜8,000円前後のお店はたくさんあって、正直苦労していると思う。平日は人が入らないからハッピーアワーとか訳の分からない事やって安売りして客引きをしている。そんな事やっていたら、利益は圧迫するし商品価値が下がるのは目に見えている。

そこで大事なのは、確固たる努力と自信を兼ね備えた看板メニューになる。看板メニューが一番手っ取り早いけど、それなりの時間は掛かる。

このお店でしか楽しめない『何か』が無いと、わざわざ来ないと思った方が良い。飲食店が原材料費が上がっているのであれば、消費者は日用品が値上がっているのだから財布は物凄くシビや。むしろ外食も興味なければ行かない人が多数いて、コンビニやスーパーが安くて美味しいから、中食で済ませる連中が殆どだ。

本当に外食産業は努力しないと生き残っていけない時代。

今の時代立地は関係なく、不便な場所であればあるほど面白い様な気がする。わざわざその地まで行くストーリーがSNSで話題になり人気店になる事例も少なくない。

 

もし、あなたがコンサルタントに依頼をする、もしくは考えているのであればしっかり剪定するのがいいと思う。

経験値はもちろんそうだけど、最終的には人間同士が向き合って仕事をしていくので相性もあるでしょう。お互いがウィンウィンになれる様な戦略を考えてくれる様なコンサルタントが居れば良いけれど、先ずは自分の考えをしっかり纏める事が最優先。

コンサルタント料が相当な額なのであれば、そこに投資するのか、自分で努力するのか。

何れにしても、軸が無ければ相談しても全く意味が無い。

コンサルタントを頼っている飲食店があるのであれば、今一度考えるべき点ではあると思った。

私はプロのコンサルタントでも無いし、専門家でもない。ただ、食べ歩きが好きなんだけど、お店が繁盛してくれたら嬉しいと思い書いてみた。

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